貴方の『夢や希望』を、お聞かせ下さい。お役に立てる様に誠心誠意・努力致します
『ガイドの職業』  ガイドの職業こそ、こよなく美しい。けがれを知らない土地で、その職務を果すのだから。いまの世の中には、もうわずかなものしか存在していない。夜は、もう存在しない。寒さも、風も、星も。全ては打ち壊されてしまった。
La montagne est mon domaine 『山こそ我が世界』
ガストン・レビュファ著書 (山と渓谷・社) 発刊

『星の王子様』で、広く知られるサンテグジュペリの詩文の影響を
強く受けていると言われる「レビュファ」の美しい、文体で語られる
アルピニズムとガイドの世界。

山岳ガイドの仕事や職業・領域はレビュファが表明・主張していた時代と比べれば。幾分の変化は見られるが心の奥底に秘めた、山への憧れ。希望と情熱は変らないと信じている。

俗に、我国で『山岳ガイド』『登山ガイド』と呼ばれる職業に従事している者は、大きく分けて二つの職域・範囲の仕事を山で行っています。一般に多くの、人たちが理解?イメ−ジしている「ガイドの仕事」には、山を単純にガイド(案内)する、比較的・単純と思われる職務で。もう一つが、ロック・クライミングや雪山などで必要とされる『技術・指導』を担当する、一種の「レッスン・プロ」技術コ−チの役割を務める事でしょう
普通に、考えれば『ガイド案内の登山』と『クライミング講習会』の、二つが良く知られた仕事として理解されていると考えられます。

時代により「ガイド」に、対する一般の登山者の視線と意識が変化しています。一時期「ガイド・レス」が登山者としての、あるべき姿。自立した登山者・クライマ-はガイドの仕事の中に、自分の行う活動を加えようとはしませんでしたし、一種「ブルジョア的」金持ちの道楽・登山の代名詞として、揶揄される場合も在ったようです。

無論、山での職業としての「ガイド発展の歴史」の、中で主に英国から、欧州アルプスに向った
貴族趣味的・学術、冒険の「登山」に果した、ガイドの役割は忘れてはならない「歴史」の一端ですが。
現在では、そういった『不公平の代名詞』の様な、ガイド登山は歴史の記憶程度の、ものでしょう。

反論される方達には『エベレスト山頂』までが、営業登山の実施場所。ガイドを雇えば、世界最高峰も手中に入るそんな風に、情報を短絡的に見て判断している人達も、いるのは確かです。

それが、現代の「ガイド」の仕事の中でも最先端でも無ければ、主要な
ジャンルとして多くの「ガイド」が従事している、仕事でもないのですが。
目立つ。マスコミ受けが、良いのは確かでしょう。

一昔・前の『準・貴族的・趣味』で、山岳ガイドを雇えば、どの山頂にも
立てる等と、考えている方は多くは無いのですが、ほんの少し、少数の
変った、意識や願望を実現したいと望む方達の中に、その意識を持たれる
方は、います。

荷物の運搬から、全てを頼って目的を果したいと考えるのが
悪い訳では、ありませんが。真っ当なガイドならば、そう言った『目的』のみ
での『ガイド依頼』は、お受けしないでしょう。

ガイド利用者の年齢層に、段階や集中する「層」が偏るタイプの
ガイドも、いれば。年齢層が広範囲に集まるガイドも、います。

私は。後者のタイプのガイドで。年齢層の範囲は、皆さんが予想
されているよりも、はるかに幅広い。それは、実際の山でのガイド
プログラムでの登山やクライミングに、加わる参加者に事前に個別
レベルでの、必要な『技術講習会』や、レクチャ-を行っているからで逆に、個人ガイドの依頼や世代層が同じの、御夫婦や仲間で2名から4名、程度の人数で依頼を申し込む、方達には高齢者も含みます

『ガイド名称』を使用して。ガイド活動を行っている人が、実際に何人
いるのか。その中の、何人が正業・本業として『山岳プロガイド』として
仕事に従事しているのか?最近では、その当りの実情が判り難く。
ライセンスの規定・業務の内容も、守られているのかも疑問な場合も
ある様に見える。日・休日のみに「ガイド」を行っている人達もプロ名称
のガイド組織を設立しているが、組織・構成のメンバ-の全てがプロ・専業
ガイド従事者とは、到底・信じられない。その辺りの業務・内容の正当性や
職業人としてのプライドを持って、活動しているのか?少しばかり・怪しいと
感じる、事もあるのが。私には、悔しくて悲しい。

『デモ』『シカ』教師じゃ、あるまいに。

誰でもが、名乗れば『登山ガイド』
では、信頼度の向上や後に続く若者
に、何を示せるのだろうか。

『職業・選択の自由』と勝手は
違う筈だ。

『山は逃げない』と、散々・自分が言われていた世代の頃には、ある意味
理解しようと努力はしたが。通じない「時期」というのは、あるもので。
ガイドは、その言葉の意味を、より相手に理解させる努力が必要だろう。


『ガイドを依頼』する人達にも、最近では以前とは違った意欲や目的を
持つ方達が、増えた。最も、変ったのは本人が将来『ガイド』に、なりたい
と望む人で、修業過程や資格の習得が、他の職種の様に明確、はっきり
と情報として出て、いる部分が少ないので。主に、資格習得の方法や実際
の「活動・内容」を知る為に、一般的に社会でも知られ出した「クライミング
講習会」に参加しに来るのだが、本人達は趣味で続けていた
「登山やクライミング」の経験に少々の、学習や研修を受ければ、誰でも
(少なくとも自分は)本物の『登山ガイド』になれると思い込んでいるのが
かなり危ない考え方だろう。

中には、定年退職を期に、人生の後半を「登山ガイド」として目立ち。
収入も得ようと短絡的に考え。計画を描いて、私の元を、訪ねて来る。
問合わせや具体的な「業務・内容」を聞いて来るような人達も、年々・増え
ている。

こういった例は、この5年・6年の急激に増えたツア−ガイド引率の
「バス・ハイク」や集団・登山に参加して、これならば自分にも出来ると
判断した人達が、圧倒的に多い。バス・ツア-での引率者が、プロの
『登山ガイド』と、同程度の力量や職務内容を行える能力を持っていると
誤解されている事自体が私には、不本意で、非常に残念な事なのだが。
それを、批判・否定するだけの力量や実績を社会に示す、能力と努力に
欠けた「ガイド」が、増えたのも問題の元凶とも考えられて、複雑な心境
でもある。

旅行会社が企画し主催する『一般登山やハイキング』のツア−企画で
知る。ツア−ガイドの殆どは『資格・認定を受けてライセンス』を保有して
いる『山岳ガイド』とは、異なる職種の人達です。
貴方にとっての『理想のガイド』を、見つけるのは意外に難しいかも知れ
ません。それは、貴方が求める『希望や理想』が、問合わせ時に、はっき
りと、決っていない場合です。目標の山頂やル−ト。学びたいジャンルの特定の「技術」など、が明確で求める「もの」を、ご自身が理解していて、ガイドに説明できればです。

大抵は、生まれて初めて「ガイド」に電話やメ−ルを送るのは、遠慮され
て何を、はっきりと聞きたいのかも充分に御自身が理解していない場合もあるでしょう。

そういった。場合でも経験が深い『プロガイド』ならば
貴方の、問合わせに真摯に答えを見つけようと努力し
ます。少なくとも、私への・お問い合わせや「質問」なら
ば、期待を裏切るような結果には、なりませんから。
安心して、御相談ください。

私に関して言えば。私が主催して実施している全ての
技術講習会やイベント。ガイド依頼を、お受けしての登山
山行やクライミング。沢登やキャニオニングまで『参加』され
る。方達を『お客・顧客』とは、呼びません。「客」と言う
言葉が悪いとは考えていませんが。例え『山岳プロガイド』
の、業務・業種が通例的に見て一種のサ−ビス提供・業で
あっても。その活動範囲が街中では、無く『大自然を舞台』
とした山岳環境・下で行われる以上は、活動・行為には
絶えず様々な『危険』が伴ない。その『危険性』から、参加者
を守る職務と責任から『プロガイド』の立場は、引率や案内の
領域を超えた『教師』であり。命を守る仲間として参加者
を『指導・教育』そういった意味では参加者は「生徒」です。
『客』=クライアントでは、あっても。その方が目的や夢に向う過程を導かなければ、ならない義務を負うために『参加者』『講習会ならば・講習生徒』と、呼び、称します。ガイドの優位性や、俗に言われる「教師面・顔」したいからでは、絶対に在りません。貴方の『夢や希望』を、安全に適える為に『生徒』として、貴方の体力や弱点、身体能力や技術を補う方法を指導し。貴方に不要な危険が、及ばない様に事前に『知る必要』を基本と考えての事です。御了承・頂きたいと思います。

支払い金額を問わず、基本的に『客』と言う意識で見ず『参加者・講習生』と、認識してガイド・指導、アドバイスを真剣に行います。
ワンツ−マン=個人講習は最良の学ぶ方法
私の、最も推薦・主張するガイド・スタイルです
『ガイドの資格』とは、ライセンスや肩書きを持っている
だけでは、人の命を預かる立場としての『ガイド』とは
言えない。


山岳プロガイドが歴史の積み重ねと、社会的
にも、認知されるだけのガイドの努力で、確立された先進的
な位置にある『フランスの国家検定・ガイド』とは、違って

名乗れば『誰でもガイド』的な、現実が横行している我国の
現状では。私を、含めて山岳ガイドを専業とし。本業・他に
職業を持ちながらの『兼業ガイド』や、専門的な学習や体験を
積む事無く、ガイド名称を使用している「人達」を、利用者は
区別する方法を見つけるのは難しい。

2006/04/05 (水) 2:07:15

企業研修さながらに個別・組織が多数・乱立して
それぞれの組織・団体が『研修』『講習』を表明していて
いつかは、元祖とか本家と言い出しかねない現状。
『資格』が単なる、技術優劣と課目・終了のみならば
人の命を預かる『ガイドの本分・資質』判断は不安。
フリ−タイム・システムでのガイド・スク−ルを最初に実施したのは私です。
『山と渓谷』 1988年8月号『日本の登山スク−ル・特集欄』
事前クライミング講習・参加者と実践クライミング・プラン
北穂高岳・東稜〜滝谷ド−ム西壁・中央稜線〜稜線縦走
前穂高岳・北尾根〜奥穂高岳〜ジャンダルム
涸沢〜屏風岩・東壁・諸ル−ト〜北尾根

これらのプランに各回、個人・少人数クライミング・ル−ト
でのガイドを毎夏・ガイド現地常駐で実施していました。
80年代ガイド・スク−ル情報・公開時より『障害者・参加』を表明
1997年6月14日 『神戸新聞・夕刊』
1998年8月10日  『毎日新聞・人物紹介』
『登山ガイドと旅行業者』の関係は、近年の中高年者・登山の愛好家の活動と、ポスト団塊の世代の山や自然への、興味の拡大により少しずつ変化が見え始めていますが、私個人は『山の世界』を見ていてある種の、危機感を抱いています。

その意識の中には、職業としての『ガイド』の発展性と言う部分が存在していますが、側面では以前には考えられなかった『ガイド業種』の変化が、社会的な信頼や信用を損なう方向性として、悪い意味での発展を目指しているように見えるからです。安全と安心を、商品・広告の目玉として商業的な利益の、追求を隠して、これからの山や自然・環境の活用を中心として『総合余暇産業』とでも呼べる、新しい商売を広げる人達は増えそうです。

その傾向は、登山ガイドやインストラクタ-を職業として、選択する人達にも目新しい業務と考えられるでしょうが、これまでの『登山用品・専門店』や旅行社が合同で、そして将来的にはシヨッブ゜自体が『旅行業務』に参入と言う方向に進むように様に感じられる。
現実には『危険の存在しない、登山は存在しない』旅行を商売として、行っている次元からの発想や業務が現実的な『安全性を追求して・利益・収益』とのバランスを取る事は、非常に難しい事だろう。ガイドが、この新しいビジネス形態に加わるかは、個人の判断だが早くも参入している者達はいる。
MCS国際・山岳プロガイド 舟橋 健