2014年2月10日から13日 『奈良県・開拓エリアにてアイスクライミング・キャンプを実施』 |
---|
例年パタ-ン通り、渓谷沿いの平坦地に『焚き火』スペ−スを設置して、大型シェルタ-と個人用としては大き過ぎる就寝用のテントをドッキングして、快適な雪中キャンプ・ベ−スを設置後に、入山・初日は探査活動。翌日11日より、私が開拓『初登したル−ト/コ−ル・オブ・ザ・ワイルド』の中段箇所にアプロ-チ短縮にてクライミング゜開始。2011年の氷結に近いコンディションを期待していたが・・・・・・ |
最近では2011年に、このポィント上から左氷瀑帯に来ているが、右ラインに継続するのは久しぶり。 |
---|
ル−トとしては最初の屈曲ルンゼの岩場からスタ−トする、1P目は、近年では積雪量も減って来ていて、ミックス的な興味も減少してしまったので、近年は、滅多に登らなくなってしまった。逆に杉の急斜面に見つけた氷瀑帯への接近アプロ-チ道は、下流部の終わりのピッチと中央・下部と、上部エリアを明瞭に隔てる恰好の横断バンドへの最短コ−スを発見していて、もう1本が、今回・使用した横断バンド直下の『氷のスラブ』ピッチへ植林斜面から容易に、接近できる3本目のアプロ-チ。車を降りて、軽い荷なら力量の揃った少人数メンバ-なら、斜面から谷に入って最初の氷のセクションまで、最短で30分で到達・可能。今回も、ゆっくりペ−スで氷の手前でギア準備、装備を装着などして、氷に取り付くまで約40分ぐらいだった。関西・広域のアイス・クライミング・エリアの中でも、ここは特に接近が容易で、今回の様なコンディションなら、上部・氷瀑帯に的を絞らなくても充分にル−ト・クライミングが楽しめる。通常、降雪後に滑滝の岩盤に不安定な雪が乗っていて、薄い氷面を慎重に氷の割れにも注意してのクライミングが多いパタ-ンだが、時として水流が下層を流れていても、適度に氷面にフラット・フイッティングでレスト・ポジションを取りながら、快適かつ楽しく登れると言う場合もあって、プロテクションは墜落には耐えれなくとも、全体傾斜は緩く、自信を持って余裕で登れるレベルのクライマ-には、ウォ-ミング・アップに丁度良いピッチ。 |
中央・横断バンドに入るまでは、上部『右氷瀑帯/コ−ル・オブ・ザ・ワイルド』のアイス・ラインを見る事は適わない。下からも、展望塔・岩から続く尾根にて、右氷瀑帯は隠されているので徐々に高度を上げて、左上部の連瀑帯が見え出すと、関西エリアとは到底、思えない全体スケ−ルに興奮するのが楽しい。時として、この辺りの横断バンド直下にも、染み出し氷が見事に氷結して左右ラインも含めて、全体が氷瀑状態に凍結、どこでも自由に氷を選んで上って行ける状態の時は、ここだけでアイス・クライミング講習の場として利用が可能。ただ、2006年・以降は、その状態が滅多に、生み出されていないように思う。 |
数段の岩場の段差に氷結が発達していないので、適当に雪が残った岩の隙間やクラックを利用して、横断バンドへ抜け出れば、立木も使えて安定した確保が可能。条件が最適な時には、このピッチは全て、氷が使えて快適そのもの。他の大峰エリアには少ない、傾斜度の緩いスラブ状の長い氷面でのクライミングが楽しめる。 |
通常『ガイド&講習・企画』実施時は、この横断バンド使用で上部・氷瀑帯の右端まで接近後、この取り付き地点が平で安定した『カリフラワ-畑/初登時の形状から命名}』した、氷瀑と次ぎのピッチを頻繁に使用している。 |
氷結発達時には、裾広がりの最上部の垂直箇所も短い、カリフラワ-氷が壇上に発達した快適なアイス・ラインを見せるが、完全氷結していない段階で左右の岩盤と下層の水流が、注意すべきポィントの氷瀑だ。今回も、やや氷の薄い箇所が見られたが、全体的には全く問題なくリ−ド・クライムの対象として、何も迷わずクライミング開始。通常のアイス・エリアよりも、氷結環境に不安が上部に、ある予想なので岩ギアを充分に用意しているが、殆ど使用しなかった。チヨック類が有効なラインではある、積雪が多いと岩ギアを使う為の技術・以前の能力が要求されるが、上部ピッチでは氷結が未発達の場合は有効だ。ロック・ピトン&ボルト類は過去から、このエリアでは一切・携帯も使用もしていない。将来的には新たなラインの創造と開拓で、恒久的に設置できる『ボルト』の使用を考えてはいる。 |
この『初登ル−ト』と共に、エリアの概略図やル−ト図を含めて、詳細情報は『山と渓谷・記録速報』に公開している。かなり年数が経過しているので、この記録を知るクライマ-も少ないかもしれないが、少し探せば情報は見られるはずだ。初登後に数社・新聞記者をガイド同行しての新聞・記事にも情報は出ている。 |
(上・写真) ガイドした朝日新聞、記者・撮影の『カリフラワ-畑・氷瀑ピッチ』 |
この15年間は、下・写真の氷結状態がアイス・シ−ズン期間を通して多い状態。 |
開拓・初登時の下部から数えて8P目に、当る『上部氷瀑帯』カリフラワ-畑の次ぎのピッチ |
中間に緩傾斜面のある、上部・氷瀑帯の全体スケ−ルは同一・山系のメジャ−な『アイス・クライミング・エリア』の、代表的『課題・集中エリア』と比較しても、全く遜色なく、ル−ト・ピッチの高距や氷結環境でのグレ−ド・内容、比較で見劣りはし無いが、シ−ズン期間は短く、氷瀑部分からの出口の岩場の露出度や不安定さは、こちらのエリアの方が当然ながら悪い。ただ、標高的にも、全体の降雪量も少なく、同じ傾斜度のルンゼ状・地形でも、雪崩れ等の外的危険度は低いと言う特徴はある・半面・氷結が甘く、融雪時期には落石の危険性は増大する。 |
この『アイス・エリア』上部・氷瀑帯だけでも数度のメディア取材による『ガイド活動』を、過去20年間の期間で行って来たので、一般・情報としては新聞・TV映像を含めて、奈良県での情報としても意外とクライマ−基準とは別の情報としては世に出ている。アイス・クライミング講習会の『場としての利用』も90年代には、かなり活発に使用していて、私個人の講習記録のみなのだろうが、このエリアに足を踏み入れた(当然、私が案内して)講習やガイド企画の参加者は60人を、越えているので『クチコミ情報』も、含めてメディア紹介の情報と足せば、興味を抱いた人達も大勢、いるようだが多分?場所を確定できたクライマ−は少ない筈。 |
昔『岳人』に、大普賢岳アイス・エリアへの、アプロ−チ途中の植林杉の斜面に発見した『アイス・ゲレンデ』を紹介する記事を投稿したのが、大峰・範囲での手軽に接近・トレ−ニング可能な『アイス・クライミング・エリア』情報の最初の、キッカケだったが、その当時に私が山関係の雑誌に情報を出した『アイス・ゲレンデ』よりも、ここのアイス・クライミング練習・環境は秀でていて、関西・広域の厳冬期・使用エリアとしては、ここが講習企画の実施地としては最適。 |
(下・写真) 主に知られている大普賢岳エリアのアイス・ゲレンデ |
『場所が特定される詳細・情報や次が楽しい『夢の続き』や『課題』は公開・公表しません。 |