倒木被害で最初の『大滝/○○滝』以降の、中流部の殆ど全てが遡行の対象としての価値を失い、一般登山道と共に、周辺の自然環境を手軽に楽しめた、散策・登山道との交差箇所も全て、04年から通行止め表示が設置。この沢は、宍粟範囲の最も南部に位置し播磨山域で唯一とも言える、沢登愛好家に素晴らしい自然を提供してくれていたが、倒木状態は凄まじく、自然の回復力に期待するには、あまりに長い年数が必要なことから、今現在は『沢コ−ス』としての価値を人には薦められないでいる。 04年、以前は素晴らしいコ−スだったのだが、今は『大滝』と、最上流部の最後の3段50m滝が唯一、残った登攀対象と言える。惜しいというのが本音だが、最後の滝はお世辞抜きに『関西範囲・特に兵庫県下』では、数少ない美瀑(滝)と呼べる、ものだ。 愛好家ならば一度は、訪れたいと思わせる。この『滝』が、愛好家に知られていないのも不思議だ。 登山道は通行止・勧告が表示されているが『通行禁止』ではない。 詳しい情報は、公開・公表しない。2008年より『キャニオニング』企画で、本当の意味での垂直範囲での実践トレ−ニングの場として、最初の『大滝』をインストラクタ−研修や実践トレ−ニングの場として利用中。ある種のアクティビテイの場としても有効活用できると考えていて、実際に幾つか実験的な活動を行っている場でもある。 最後の美しい『三段滝/○○ノ滝』は、文字通りの秀滝・名瀑(滝)と呼んで差し支えない。殆ど、人に知られていず、記録なども見ていないので二段目・中央部を突破した、私の開拓ラインは初登ル−トと称して、問題は無いだろう。容易な下段部と最上段、は個人的には96年に私も遡行・登攀しているが、誰かが登っていたと考えられる。完全遡行の価値は失われたが、未だに面白い沢ではある倒木により面白味が詰まった、中流部の殆どが埋まってしまい、遡行の対象としての価値を失ったのは惜しまれる。 |
2004年の台風被害で大きなダメ−ジを受けた『沢』を、久しぶりに再訪『2009年8月』3回ほど遡行・滝を登攀 |
『ゆうび』と言う表現が使える、美しい滝だろう。下段は容易に左側を攀じれる、中段は広いスラブの緩いテラス状から、中段の滝に取り付く。自然の造形美、浸食穴を利用して中央部へ、核心箇所の突破には最初はカム類を使用、その後にハンガ−ボルトを設置しておいた。 千ケ峰の三谷渓谷『雌滝』に拓いた、スラブ壁に似た技術的な課題で、面白くクライマ−には楽しめるだろう。最上段の滝は、容易で抜け出ると、すぐに平凡な植林斜面の中の平流となり沢も終わる。この滝、下流部が『山蛭』被害に最も注意が必要な山域。 |
入山して、僅かな距離で対面できる『大滝』直瀑。垂直傾斜の、この山域付近には存在しない、迫力のある大滝だ。ここで、ラッペル系の技術講習、レスキュ−関係のトレ−ニングを2006年から行っている。 2004年の台風被害による、この大滝から上流域の倒木被害は深刻で、登山道の整備回復は未だに終了していず、完全復旧の予定はないようなので、沢への入渓者も一般ハイカ−も訪れず、静かな環境を保っている。『大滝』には、以前に私が完全遡行を目指して、最初に訪れた時に拓いた右岸のラインが存在していたが、そのラインも2004年の台風により大規模な崩落により消失。以前は岩肌が露出していた左岸部も現在では、かなり変化した。遊歩道は滝下までは、問題は無く、通行可能。林道終点での駐車に注意。 |
8mm60mロ−プ使用での、ロ−プスケ−ル実測で三段、約50mと、意外とスケ−ルの大きな滝といえる 情報は一般公開されていないが、この沢を終えた山上は別天地『星』を見る、隠れた芝地の秘密キャンプ・サイトとして、地元及び、通の愛好家の間では良く知られた隠れ地の一つ。 実は、私も毎夏の『キャニオニング・スク−ル』実施期間中、10日に一度ぐらいは一人で、こっそり利用させてもらう事が、この10年間の恒例。この山上?の秘密エリアは、かってキャンプ場として整備されていたが、現在は全く利用されていず、僅かにハイカ−が通過する程度。 |
初心者が沢の楽しさを体験出来た、手頃で審美的にも貴重だった岩床・岩盤も全て倒木に隠されてしまった。 今、現在は沢沿いの遡行は不可能な状態で、大滝から上流、最後の三段滝までの間で楽しめる、小さな滝や突破通行が楽しめる箇所は数個のみ。登山道も、かなり荒れていて倒木の除去は行えず、一部の登山道・箇所のみ倒木切断が行われたが、そこが不安定で危険と思われる箇所もある。一般ハイカ−の通行は薦められない。2004年、以前は私の講習利用コ−スとして毎夏、頻繁に利用していたので残念な沢だ。 |