鈴鹿・御在所岳『藤内小屋』を襲った、豪雨による山地崩落・水害被害 |
9月14日 先週から変貌甚だしい河原と化した箇所に、登山道が仮設的に開かれ出した。大岩にペンキ印が書かれ、迷い易い箇所には石を積んだケルンが設置され出した。 |
9月14日15日の現場・写真『撮影者 渡辺香泉さん』提供 |
『藤内小屋』では、かなり以前から自衛隊が藤内壁を利用して各種・訓練を続けて来ていたので、彼らは業務命令を受ける前から、個人的な有志を集めて小屋の普及・再建支援に駆けつけてくれている。基本的に重機の使用は適わない現状、環境下で彼らの働きは非常に頼もしく、重要となっている。 |
菰野町からも確認できる『崩落現場』稜線・直下のaルンゼの一段、上部から崩壊が始まったと考えられている。記録的な豪雨は、巨岩を次々と押し流して、兎の耳を広い河原と化して、更に藤内小屋に大きな被害を及ぼして鈴鹿スカイライ『橋』から、ほど近い堰堤までの距離を凄まじい濁流・押し流され川面を掘り下げながら流下。被害の現状は本流のみに留まらず、小屋下の旧テント場へ注いでいた小沢も巨岩が、押し流されて来ていて地形は大きく変化した。 |
2008年9月15日 小屋周辺の、かたずけから小屋前のベランダ再建作業へ |
(鈴鹿スカイラインからの急登を終えた『登山道』開始・地点から、日向小屋までの区間に設置されている 『鉄橋』は現在でも利用が可能で、入山口からの短い区間の『登山道』に大きな、被害は無いが最初の渡渉地点に、以前は利用できた『橋』は押し流されていて、現在は梯子を使用した仮橋を使用する。増水時には、危険だと考えられる 日向小屋、前を通っていた『裏道』は、完全に消失・崩落しているので『日向小屋』下を、変貌甚だしい渓流が開けた『河原と化した』場所を、適当にペィントされた印やケルンを目印に進む。途中の川を渡る箇所には、丸太橋が設置されているが、あくまで仮橋である。 『藤内小屋』までの、登山道『裏道』が現存するのは、かっての3割・程度なので現在、危険な箇所には急遽・仮説的な登山道が切り開かれている。 |
9月中旬から下旬に、裏道として『藤内小屋』への普及・再建、支援に駆けつけた、人達の中から、登山道の補修や仮設橋の設置に従事してくれた人達がいて、京都府岳連や地元・鈴鹿アルパィンのメンバ−が雨の中でも、作業に従事してくれた。丸太を組み合わせて臨時の仮橋の下を石で埋めて、安定さすか、別ル−トを新たに登山道として切り拓くかを現在でも塾考中とのこと。左・写真の箇所は、尾根側の斜面を切り崩して、水平道を作成してあります。 安定した『一般向きの登山道』ではありません。 暫定的に『登山道』が開かれている状態 『藤内小屋』までの登山道も、基本的には小屋の再建・支援活動者の通行を可能とする為の仮説的な通路と考えて欲しいと思います。 |
御在所岳『裏道』の被害に関しての、情報は2008年10月で『山と渓谷』紙面での加藤氏の報告や、ネット情報も含めて、かなり詳細で具体的な情報が知られ始めているが、現場で見てきた感じでは『被災地・見学』と感じるような、野次馬・根性で無謀な入山者も僅かだが、存在していると感じた。鈴鹿アルパィン・メンバ−の迅速且つ精力的で、献身的な活動により、ある程度は登山道の修復や補修は行われているが、崩壊現場は未だ不安定であり。これからの気象条件によっては、危険は存在していると考えるのが妥当。 |
お会いするまで、なんて声をかければ良いのだろうか?そんな事を考えていた。『御無事で何よりでした』私が、最初に言えた唯一の言葉でした。かなり憔悴、お疲れになっているだろうと、想像して上がって来ましたが、常連客や仲間に支援・応援されてオヤジさんも、いつもの様に?作業の陣頭に立っていました。 |
殆ど全壊・一部に半壊箇所が残り母屋のみ、かっての状態を残している『藤内小屋』モンベルのタツノさんが寄贈した、あの小さなログハウスも水場も完全に巨岩に押し潰され、崩壊・消失。小屋前の、あの憩いのテラスも見る影も無い有様。小屋の装備類を運び出した後は、まずは人の集まれる小屋前の修復作業と、小屋の裏の作業から同時進行。 |
『裏道』の利用・通行に問題は無く、使用できる=そういった記述や情報が、かなり早くから出回っているようですが、基本的に『被災現場』の復旧活動は始まったばかりであり、登山道の状態は不安定で危険極まりない状態です。少し常識的に考えれば、一般登山として『裏道』を使用する事に、問題が存在すると判断できると思います。行政側としても『通行禁止』の勧告を出すのが当然。 10月からは、冬季閉鎖用の『ゲ−ト』は、開放してありますから最初のトンネル手前の、橋を渡る前の駐車スペ−スが支援者・一般登山者が利用できる『駐車場』となります。 トンネル手前から、右へ上がった『裏道・入口』の、駐車スペ−スは小屋の関係者と、復旧作業に必要な機材の運搬・車両のみが利用できる場所なので、一般の方は使用しないように、御願いします。 |
鈴鹿スカイライ『ゲ−ト』前にて、ボランテイァ参加者の確認を行っています。当日のボランテイァ参加者は『藤内小屋』にて『ボランティァ保険・加入』の為の氏名の記入が必ず必要となります。保険は小屋が申し込み、費用も負担していますので用紙への必要事項の記入を、お忘れなく。 一般登山者が『ゲ−ト開閉時』に車での通行を希望している場面が多いようですが、この『ゲ−ト』から先への車での侵入は工事関係者・小屋の支援関係者・ボランティア参加者に限られています。『ゲ−ト開閉時間』に関しては『応援する会』又は、直接『藤内小屋・御主人』の佐々木さん・まで御問合わせ下さい。 現在『鈴鹿スカイライン料金所』まで、一般車両も通行可能となりました。ただし、例年通り、この車線は冬季閉鎖となり、下の『ゲ−ト』が冬季期間は閉鎖されます。 |
小屋の修復・補修材料や復旧作業で必要な、各種・機材を運搬するボッカ・ボランティアの必要性も依然・残っているので、この地点に背負子・類が残されています。無断使用は厳禁 |
最初の仮橋を渡って、変貌甚だしい河原を日向小屋の直下・左側を進みます。途中、何度が水流をわたる箇所にも丸太を組んだ緊急的な『仮橋』が、設置されていますが増水時には流される可能性が高く、降雨後、特に豪雨の後の通過には注意が必要です。以前の『裏道』とは全く違った状態ですので、特に初めての方は明るい時間帯のみに、通行・利用するのが安全です。随所にペンキによるペィンティング印が岩に残されていますが、下山時には見付け難い箇所が存在しているので注意。 |
『藤内小屋』手前の旧・テント場、付近も大きく地形が変化しています。小屋に押し寄せた巨岩の積み重なった尾根状・箇所も現在、巨岩の撤去作業中なので、登山道も暫定的に切り開いた仮の道です。作業の進行具合により巨岩を押し流された沢筋に落下させますので、小屋の手前の箇所では指示される方向にのみ、進んで下さい。10月13日に小屋へ上がる箇所の『登山道』侵入路を暫定的に、小屋の前のテラス箇所と崩壊した一服亭に向った箇所に設置していますが、整備作業の進行が進めば、左側の巨岩が堆積した箇所に移動するかもしれません。 |
小屋の下の『電柱横のボルダ−』は消失を免れたボルダ−の一つですが、取り付きは激変してしまいました。 この箇所の『登山道』も、現在・暫定的な仮の応急的に整備した歩行路です。 |
9月下旬に撮影 |
鈴鹿山系・各所に被害を及ばした『豪雨』は、以前ならば考えもしなかったような小沢を、深くエグッテ環境は激変。この沢も『日向小屋』から、ほど近い小さなキャンプ・サイトでしたが・・・・・ |
09年1月3日 『藤内小屋にて、例年通り餅つき』が、行われることになりました。未だ、営業は適いませんので、宿泊は出来ませんので、日帰り参加者が多いと思います。12月25日、御在所岳にも降雪があり、雪山ですので、冬季期間の支援活動での入山者は、衣服・装備も雪山・対応で、活動しましょう。 |
2009年1月3日 今年で『藤内小屋』は、佐々木正巳さん御夫妻が、この場所で山小屋を建設して50年と言う記念すべき年だそうです。昨年9月2日・3日に突然、襲って来た水害による被害で、一度は小屋としての存続や復旧・再開さえも諦めかけた状況も克服して、後継者を先頭に山小屋として存続。鈴鹿アルパィン・クラブを中心とした支援組織の活動や支援者の輪も広がり、2009年・秋には本格的な営業・再開を目指している最中ですが、被災後の多くの支援者の活動の陰に、まるで火事場・泥棒と同じ様に『水害・被害後の藤内小屋』に、数度に亘って、泥棒が入っているという。小屋の屋根に積もった雪の除去(雪降ろし)作業で、安全を確保するのに、役立っていたクライミング用具の『アッセンダ−/ユマ−ル』を含めた、小屋の備品なども盗難の被害に在っているそうで、悲しい気分にさせられます。登山、特にクライマ−が泥棒の犯人だと、考えざる得ない状況ですし、山に関係する者しか、まず立ち入らない環境での犯罪。被災地での許しがたき行為としか言えません。 |
『藤内小屋』への登山道『裏道』昨年、秋から暫定的に回復していた『小屋玄関・前』への箇所が、以前と同じ様に回復しました。この箇所に押し流されて来た『大岩』の、除去・作業を行なっていた期間にも、私は手伝いに来ていましたので、積雪のある、この時期に新雪の中を、登って来て『小屋』を見て、一種の感慨を覚えました。こうやって、少しずつ小屋や登山道が甦っていくのを見るのは、多くの支援者の楽しみでもあるようです。 モンベル寄贈の『小屋』が、本館前の旧小屋・跡地に建設されますので今秋、今冬からは、ある程度の収容人数で利用が可能となる予定とのこと。 |
年も明けた2009年『正月』 小屋の玄関前・周辺と石積み箇所は、ほぼ修復 |
『藤内小屋・支援者/関連情報』 |
『藤内小屋・復旧状況 2008年10月11日〜19日 AOL VIDEO』 |
『藤内小屋・復旧作業 2008年10月11日〜12日』 |
『藤内小屋を応援する会』にて、支援・募金を行なっていた活動は、現在は停止しました。 現在も、再建・工事が進んでいる本館前に『募金箱』のみを設置。山行で、お立ち寄りの場合に、よろしく御支援をお願いしたいと思います。 砂防堰堤工事が始まり、期間は3年間ほどと大規模・工事となる予定です。 入山口から、日向小屋が建っていた辺りも含めて、広範囲に工事区域となりましたので、通行制限などに御注意下さい。 |
危惧していた崩落箇所の岩場での、怪我人が出てしまいました。積雪期には充分に注意して通行して欲しいと思います。 Sunday, 15 February, 2009 |
活動は停止しました |
大規模な砂防堰堤・建設の場となり小屋は撤去されましたが、再び再建される予定です。 |
大規模な『砂防堰堤・設置の為の工事が開始されましたので、この周辺への登山者の立ち入りや、通行が制限されています。入山・下山で付近を通過される場合は予め情報を確認願います。 2009年9月 現在『日向小屋』は、撤去されています。 |