2006年8月24日〜27日(4日間・集中研修)四万十市西土佐・雇用促進協議会メンバ−依頼・企画・同時期に、他からの『キャニオニング・インストラクタ−』志望者やグル−プ関係からの依頼が3件ほど寄せられていたが、その中の1件は国内では珍しい女性グル−プや現在スク−ル活動を実際に行っている団体・組織からの『技術的・研修』の希望だったが、四国からの参加希望のお二人が私の感覚では、もっとも真剣に、かつ真摯に『キャニオニング』の技術系の学習意欲が強いと日程を確保。
2006年8月23日 『研修地・合流』で、四国から奥野・岩本さん2名がスク−ル・ベ−ス地の『鹿ケ壺』に到着。宿泊用に中国軍・仕様の大型テントに簡易ベッドを用意しておいた。PC環境は外部・電源のみ。
『研修・期間日程』の中で3日間は、主にキャニオニング・スク−ルやガイド・コ−ス現場での緊急時・対応
レスキュ−項目での負傷者・搬出・救助に関わる技術的な習得を目指しての反復トレ−ニング。

本来は垂直壁を含む、各種「傾斜・環境下」での基礎的なクライミング・ジャンルでの各種技術から指導・講習に入り、レスキュ−項目への導入段階としての初級〜上級範囲までのクライミング系の技術は、予め『研修』以前の自主的な習得課目。今回は、それらの導入段階の幾つかの技術を実際の『研修・項目』から外して体験に重きを置いて現場体験・その後の自主的なトレ−ニングに期待して企画を実施。
『キャニオニング』を一つの地域での新しい野外を
利用しての『アクティビテイ−』や一般向けするイベントもしくは『講習企画やスク−ル』として運営・実施するのに必要な項目は、単純に技術的な部分を学べば誰にでも、どこでも簡単に行なえると言う、ものでは無いが『技術』は必要不可欠であり、基本事項でもある。
『講習・スク−ル活動』での基本は緊急時・対応と予め
予測・考慮された危険の回避の為の考え方なので、今回の企画・申し込み時点で、そういった部分の意識を確かめておいた。

日程内で、私の方が想定・予定している内容を全て網羅するプログラムを終了するのは、殆ど不可能なので
別日程での2回目の『講習会』を彼らの地元フィ−ルド
『四万十川・流域エリア』を使用して行うとの確約を得ていた。そういった次の講習・現場体験へ続けられる研修
内容として、かなり短期集中・的な体力的にも精神的な集中力にも厳しいものを当然含んだ『プログラム内容』

こちらも、今回の『研修・日程』のハ−ドさに合わせて前後・日程や自分自身の体力の温存にも、努めてサポ−ト・メンバ−として、この種の企画での手伝いの経験も装備類での必要な知識も併せ持つ『ICI大阪』を最近・退社した大串君を呼び事前・準備しておいた。

これで、実際の『研修期間』の現場では参加者1名に対して絶えず、指導側メンバ−も1名が対応出来る体制と彼らに対するサ−ビスが可能となった。

『研修プログラム』の最終日には、私からの提案で実際に現場を使用して行っている『スク−ル活動』にて、一般参加者が多数・加わる中で彼らにも実際のインストラクタ−業務・指導者サイドとしての立場を体験して貰った。彼ら2名が、将来こういった活動を地元のフィ−ルドで開始するときの為の、現実的な対応を考えてのプログラムの一環として提供。
『キャニオニング』それ自体の形態は、各地それぞれの
自然環境・渓谷、渓流の条件により千差万別。
基本的な『技術』は、もっとも汎用性の高い体験者が楽
しめる初級者・範囲の部分をスク−ル実施地で指導して
そういった指定されたコ−スから外れた要素のある箇所
での『緊急時・対応』を想定した救助技術を中心として
『研修プログラムを作成』しておいた。

条件的には垂直範囲の『滝や壁』での搬出下降の労力
と比例して、はるかに困難とが高く労力的に負担が大きく
なる範囲の傾斜壁での、実践的な下降搬出・方法と共に
これは現在の『初級・スク−ル&ガイド・システム』では
最も基本的に事前『安全策』としての評価が得られてい
て、活動中に素早く対処・対応が可能なフイックス・ロ−プ
を予め『クイック・リリ−ス』出来る結束・方法で使用する
システム。まずは、何か不具合が生じないような考え方か
ら、予測・予想さておいた緊急時・対処が素早く実施出来るシステムなり技術の必要性を指導。
 
『レスキュ−・システム・技術』に入る、導入段階としての
基本的『安全確保システム』の重要性を強調しておいた。

これらの基本システムの理解の為に、実際のトラブル時に対処が必要となる固定・結束ロ−プの切断も体験して貰った。
技術以前の『体力的な問題』は指導項目とは別次元で
不安定な場所や危険な環境下で、充分に負傷者を背負
う『肉体的な能力』は、基本的な必要要素。

日頃から体力的な能力の維持・向上を目指して自主的
なトレ−ニングを積み上げていくしか方法は在り得ない。

しかし、完全に直立した『垂直の歩行姿勢』が絶対的に
必要な場合は別として、救助側のメンバ−の体力保持と
無用な危険性を軽減さす目的で、場所を見極めての他の姿勢や方法が採用される場面も、指導しておいた。
スラィディング・システムは負傷者・単独での方法論としては現場で危険過ぎて、使用する機会が多い訳ではないがこういった反復練習のみで体験・技術の必要性が理解でき、かつ技術的な問題を学べる機会には少し体力を温存して実地回数を増やす目的で、使うのは仕方の無い事だろう。

短い『距離』での素早い、キヤッチ&ダウンには手持ち用具のみで簡単に作業に入れて、間違いを起こし難い。

距離が長く複雑な『地形・現場環境』の場合には基本の
スタンディング・背負っての補助者・介助を含めた2名で
1名の負傷者・救出・搬出下降システムを使用。

負傷者の頭部・保護=安定した動作での無用な振動や
下降途中での岩や器具との接触の回避。
そういった注意事項は徐々に、回数を積みながら体験
する。
『キャニオニング現場・想定』での、限定された条件で降下・着地は水面となると一般的な岩壁部とは異なる
着地後の対処の方法や技術が要求される。まずは、負傷者の次なる移動・方法へのシステムの移行と呼吸
の確保。頭部や負傷箇所の保護と、緊急時の対応。移動ばかりに目が行くが、そういった基本的な項目が現場での対応では、非常に重要。まずは、水面での呼吸確保や圧迫部の確認は大切な要素。
水面・水中下での各種・装備や用具の解除、新たに付け足す用具のセッティングには細心の注意が必要
『研修・参加の二人』が後に語った、これは厳しい研修に
参加したとの感想と、体験日程での弱気?終了後の気持ちを打ち明けられた『ハ−ドさ』は、こちらとしては当然の予想範囲・短い日程内での、かなり厳しい条件を彼らに要求していたので肉体的な疲労と共に、精神的な重圧も多分に受けていたで在ろう事も重々・承知。

『徹底した現場主義』と『想定範囲での危険の回避』
始めから、出来る範囲の『技術』や使用する各種・用具や特殊な装備類の取扱いを完全にマスタ−して欲しいとは考えてはいなかったが、彼らは充分に基本的な部分は習得してプログラムは終了できた。何よりも、必要な項目を理解していた事が重要。

問合わせ段階で、真剣さに欠けると判断した今夏の他の依頼者やグル−プを断った甲斐は充分あった。

2006年・夏期間に問合わせと相談が寄せられた件数は前年の数倍。しかし、相談者の熱意や、キャニオニングに関しての基本的な『安全・認識』や、必要性を理解していると感じられた人達は、あまりにも少なく。必要最小限の知識と「技術」を学びに来る『情熱』に関しても、少し疑わしい人が多く感じてしまい、『講習』としての必要・時間、日数を、あまりにも短く要求して来る人達ばかりだったので、今夏は四国から参加した、お二人と長野県からの依頼者の2グル−プのみを担当。
一連の技術的な『項目』を体験後に、そのつど参加者と不明な点や、改善すべき部分を話し合う
必要装備は『日数分の着替えとタオル+インナ−』で充分と伝えておいた。研修で使用する全てのウェア類と用具に必要・機材&装備に宿泊に必要な物を全てスク−ル準備しておいた。
『四万十川・流域』で来年度からキャニオニング企画のスク−ル的な
活動を目指している、彼らに実際面での支援が行なえる様にと、今回
の『研修』で、使用する殆ど全ての装備類を、それぞれカリキュラム日程で変えて実際に違う種類・タイプを利用できるように工夫しておいた

基本装備のウエット・ス−ツにウエディング・シュ−ズに専用のハ−ネス・下降器具やアッセンダ−に、細かい用具ではタイプの異なるディジ−チェ−ンや、安全環付きカラビナ類も『技術・項目』別に種類も変えて実際に使って、使用感覚の違いなども体験して貰った。

ミ−ティングは、必要回数・以上に細かく特に『レスキュ−・テクニック』
の実地・講習や基本の『キャニオニング・スキル』の実技練習の反復
時には、可能な限り休息・時間帯にも細かい知識的なレクチャ−も加えて必要な情報は伝えてある。ただ、情報量は膨大なので彼らが必要部分、どの辺りまで選択して使用するかは、これからの学習次第。
初日・最終日の『技術・講習』現場では、自然環境下では絶対に
在り得ない、恵まれた『支点・アンカ−・ポィント』を使用している。

複合的に必要な『支点』を現場で用意する技術や知識は自然環境
の中で、それ自体が一つの独立した『技術項目』と、なるので今回は
割愛せざるを得なかった。

残置支点の利用を想定した『スク−ル・エリアやコ−ス』内での対応
そういった指定・想定練習である。
これに実際に自分達で緊急・現場で様々な状況に合わせて必要な
支点や絶対・確実なアンカ−・ポィントをセッティングする技術を習得
するには、キャニオニング以前のクライミング系の項目での実体験が
必要不可欠。

今回の『研修』で使用したスク−ル・コ−ス上『講習・課題』では
『効率と安全』を最優先させたので、実際の現場よりも作業・活動で
必要とされる時間を、かなり短縮させているので現場では、同じ様な
時間で同じ事が行えるとは、限らない。

【システムの理解】と技術的な体験に重点を置いたカリキュラム。
基本の水面上・水面下での用具類の使用方法は重要。目視以外の確認方法も重要
『シュミレ−ション=想定練習』で必要な点は『悪条件』
水圧抵抗や疲労・複雑で余計な装備類との緩衝や障害。そして、重量物からの付加加重に、要求される時間の制限は、練習課題として重要。楽をしていては、実際面で役立たない。
傾斜が緩い場所では精神的な圧迫や恐さ等の
心理的な障害は少ないが、物理的な【摩擦】等の厄介な障害は増大する。

『引力』を味方に付けられない、摩擦・抵抗を
技術で克服したり、肉体的な能力を最大限に利用しての作業は、労苦が多い割に目に見える成果が現れ難く、実際の現場では厄介で必要な時間を余計に要するので、精神的にも体験が必要。
『ツリ−・クライミング』の指導者・講習の基本項目の
修了者で、実際に『リ−ダ−・レベル』のスキル保持者でも
ある二人には、ロック・クライミング系の似通った技術の習得
は知識面を含めて、ある程度は簡単だったかも知れない。
『アッセンダ−類』は最もベ−シック・ギアと呼べるユマ−ル
から最新のPETZL製品まで、使用。

タイブロックを含めた、現在では普及している各種・補助的な
用具類も実際に使用体験してもらい、シャントをバック・アップ
としたロ−プ・クライミング・システムを3種類・指導。

日中の『現場・研修』後にも、夕食を終えて翌日の使用装備
説明と共に、反復練習と当日の不明・質問に関しての実技
講習の復習も行なっておいた。

『研修・期間中』は、サポ−ト・メンバ−として協力してくれて
いた、大串君に面倒な雑用や翌日の準備や、現場からの
撤収作業を担当して貰ったので、効率的なトレ−ニングが
毎日・行なえた(感謝)

『講習や研修プログラム実施』には、こういった参加者が内容
のみに集中して、他の雑用や基本・生活面での労力や無駄
な時間を省ける、環境を提供できる事は、とても重要だと私
は考えている。

今回は『スク−ル・ベ−ス』を利用できたので、この種類の
プログラムを最も円滑に、かつ理想的な内容で実施できたと
思われる。内容の評価に関しては、参加された、お二人から
得られる、ものだが・概ね好評だった。
スク−ル・プログラムと言うよりも、プロガイド講習での、ほぼマンツ−マン・スタイルでの寝食・共に活動する
短期集中レッスンと言うシステムの中での『専門・研修』なので、朝食から夕食・外風呂までサポ−ト・メンバ−を加えた全員で同じ時間を共有。ある意味では、コミュニケ−ションを計るのには、良いがプライバシ−が少なく講師と参加者との、緊張関係を緩める緩衝・時間が不足する。

その為に、彼らの休息・就寝スペ−スは完全に孤立していて、充分な居住空間を得られて快適に過ごせる特殊な大型テントを用意しておいた。
夕食は採算?度外視である。研修・参加・日程中は生活面では楽をして過ごして貰う。
(下・写真)左端・大串君が特製・グリルでステ−キ肉を調理サ−ビス中の一枚。
『キャニオニング』の現場では水中での対処・技術は必要不可欠。レクチャ−も水中で行う
一般・参加者が『スク−ル』で体験するカリキュラムに
関しては、全て体験して貰う。

『スラィディング』も、これら一般・参加者が最も楽しめる
項目なので、幾つものパタ−ンの体験と共にスク−ル
参加者が、実際には行えない部分でのバリエ−ション的
な性格を持つ、滑り方も指導しておいた。

市販品の『キャニオニング専用ハ−ネス』には臀部に
保護シ−トが付属していて、意外だが・このシ−ト面が
摩擦抵抗が強過ぎる。
今回の『プログラム』では、私のスク−ル利用装備の
ネオプレ−ン製のヒップ・ガ−ド使用での摩擦が最も
少ない『スラィディング』も、実際に体験して貰った。

スク−ル内容の基本は、一般的なフォ−ム3種類だが
テレビ受け・映像デモ的な、過激なスタイルも含めて幾つ
かのフォ−ムも実体験して貰う。
今回の『研修』参加者は一般には、あまり知られていないがロ−プ・クライミングを含めて独特の技術領域を
確立している『ツリ−・クライミング=商標登録されている』の技術や使用する、少し変わった用具類の取り扱い方や『クライミング』系の技術とは異なる用具の知識も持っているので、『キャニオニングとケ−ビング関係』の用具や装備は簡略して、クライミング関係の必要・装備・用具と必要な操作方法に指導の重点を置いた。

基本『レスキュ−』で活用する各種のロ−プの結束(結び方)に関しては6mm補助ロ−プ・スリングでの使用頻度の高い結束・方法から9mm〜11mm範囲のロ−プ径を使った、12種類ほどの結束方法から8種類を
期間中に反復・練習しながら習得に努めた。

特に制動力に優れていて、コントロ−ルの初期・技術で絶対に必要な部分は、仮固定を応用した緊急時の
クイック・リリ−スを連日プログラムの中に加えて、使用頻度を最も高めておいた。
『半マストからのミュ−ル・ノット』や『マリナ−ズ・ノット』はキャニオニングで頻繁に使用する。

スタティック・ロ−プと一般的なクライミング・ロ−プ類は各種・径を変えて8本ほどを使用して9mm径ロ−プを
カットする場面での練習用として20m1本を数回に別けて、実際に現場でカットする練習で使用した。
『負傷者・搬出救助者』を終日・そして連日、任せたのは大串君で研修・参加者の二人は徹底して救助側メンバ−として活動。『想定・課題』の重点には、頭部・損傷・負傷者の搬出、救助に重点を置いている。
四国の『四万十川・流域エリア』での『研修』記録を紹介
         Friday, January 05, 2007
『大滝での恐かったらしいプログラム』終了後に、息抜き、休養として『雪彦温泉』へ御案内
残念な事に、今回は『大滝・水量』が予想外に少なかったので夏日・炎天下そして南壁・条件下でウエット・ス−ツ着用にライフジャケットも装着で、体温は上昇。かなり、この条件が厳しかった。
登山道を降りて、駐車場に戻るまでに最初の滝で水流を浴びて生き返る。
フイックス・ロ−プの固定部から実質、距離80m。
『実践的なレスキュ−・技術』とは、想定している現場・状況よりも更に厳しく、困難な作業が要求される『場』において、応用が効き・敏速・性格に持っている『技術が使える』能力を鍛える方法論やトレ−ニング・システムを自分達が知識と体験を通じて学べるかだと思う。

『研修や講習』を受講したから、対応出来る能力や技術を全て、学び習得できたと考えるのは早計。

『学び方』『練習方法』に関しての正しい知識や段階的な方法論を、こそ学ぶ機会と捉えるべきだろう。

垂直・壁の傾斜や複雑な地形で要求される
各種・搬出の為のロ−プ固定・操作の手順や
技術には、現場で揃う物しか使えない状況や
本来は使えると便利で、効率的な『用具類』が
存在しない、使えない状況に即した練習が大切で、全ての必要『装備と用具』を準備・揃えて行なう『シュミレ−ション・トレ−ニング』は
本当は実際面で役立たない。
現場で実際に使える、使う各種タイプの異なる『用具類』は可能な限り、数多く知っておく必要は在り、重要。
マニュアル・テキスト・カタログデ−タ−から知り得た
情報や知識は、ある程度は必要だが、現物を実際に
使える、取り扱える能力を鍛えるには実際に自分自身
が、想定された『現場』で実際に使いながら、体験として
性能を知っておく必要はある。
『降下=懸垂下降』に関しては、まずは自分が必要な技術と応用編に関わる特殊・技術を完全にマスタ−している事や専用の器具や補助具が無くても、基本用具・例えば手持ちのカラビナだけを組み合わせても、もしくは短い距離で緊急にボディのみでの最も基本形となる下降技術も習得しておく事には価値がある。本から得た、知識のみでは通用しない。
『タイブ』と『激流での安全な姿勢』はキャニオニングでは、必須項目。高さから生じる恐怖は必要だが過度の恐怖感は不要。着地・水面下の状況の確認や、事前確認、作業はスク−ル実施者の基本・要件。
ブロック姿勢や着水後の保護・姿勢は回数をこなさなければ成らない。

デモンストレ−ション要素を考えれば、確実な方向・正しいフォ−ムは見せなければ意味が無い。
度胸だけの『ダイブ』は危険。
基本のロ−プワ−クを含めて、机上練習は不要。実践は水中での練習が最重要・必要条件。
『危険な箇所からの脱出』いかに素早く、短時間での効率よい救出が可能かが重要。無駄な労力を使わない為にも、こういった状況に陥らない為にも、条件の悪い場所や状態での練習が必要。
四国での『キャニオニング』四万十川・流域での活動を目指している今回の研修・参加者である
『四万十市・西土佐雇用促進協議会メンバ−』の奥野氏が、行なう予定である『企画活動』を広く
紹介する機会を、兵庫県に来ている間。特に実際の『キャニオニング研修・期間』に真面目に取り上げてくれるメディアを探して、幾つかのテレビ局と新聞社に連絡を取っておいた。
今回の『キャニオニング研修』を取材しに、現地に来てくれたのは地元『神戸新聞社』で実際に
キャニオニング現場で想定される、緊急時に対処すべくトレ−ニングしている『レスキュ−講習会』
を午後より取材して頂いた。(上・写真)はインタビュ−を受ける奥野氏
トレ−ニングとしては過酷な反復・練習を続けたので
体力的な限界を超えた。

この厳しい『想定・練習』は、実際のキャニオニングを
楽しむ為に、必ずしも要求・必要とされる技術・範囲で
は無いが、スク−ル活動やガイド・ジャンルでは引率者
インストラクタ−として、当然・要求されるレベルの能力
なので、受講者の意思や意欲とは別に最大限の活動
を要求した。

システムの理解や技術の熟練度は半日や数日の講習
プログラムで完全に理解したり、異なる状況下で円滑に
応用的な技術利用が行なえるる訳では無いが、かなり
厳しい条件でのトレ−ニングは、そういったトレ−ニング
の本来の必要性を理解するのには役立つ。

『限界範囲』を知っている事は非常に大切。
多人数のチ−ム・プレイと必要量の装備・用具を事前準備しての『緊急対応・レスキュ−講習会』の理由や
意味づけは、一定の価値は認めるが。実際面では、不足した装備や最少・人数での対応が要求される。
『基本・装備セット』は、それ程・大量・多品種な訳ではなく、ごく標準的なクライミング・ギアである。
今回の『研修』参加二人からの感想で、最も厳しかったと言っていた『大滝での実践練習』では、安全・確保
と想定トレ−ニングに必要とされる各種・用具が必要だった(下・写真)4人分の必要用具類
『大滝・落ち口』までのアプロ−チは一般道・利用だがウエットス−ツ着用での重荷・運搬は夏日で厳しい。
フイックス・ロ−プの固定箇所から実質80mの下降を前に、緊張感漂う二人
この『大滝』には、以前に私が単独登攀で下部はフリ−
上部・壁はネィリング主体のル−トを拓いてある。

再登者は、おろか下降やトレ−ニング目的でも利用者は
ほとんど皆無な状態だと思われるので、他のクライマ−
と出会う確率は、まず無い。
アプロ−チ至便で、ロ−プ固定の為の上部・壁、終了点の
立木も安定しており、中段にはピッチの区切りに設置して
おいたボルト残置のポィントも存在していて、距離の長くて
これだけの垂直部を利用できる『大滝』を簡単に使用でき
る場所は近畿圏内では、数少ない。

今回は、予想より水量が少なくトレ−ニング環境が想定
していたよりも易しかった。

登下降・共に二人一組で、互いに確保態勢と支援が可能
な距離を保ちながらの、同時行動スタイル。

初回の下降時のみ、ガイド・サポ−トで絶えず安全確保
途中、安定した「レッジ」で水流を全身に浴びて休憩できる
箇所が利用できる。

サポ−ト・メンバ−1名が、後半のトレ−ニング風景を滝前
の高台から写真撮影。
(下・写真)50m/10.5mm=下降ロ−プ
写真でも判る様に、中間部から編み色が変化する
俗にバイカラ−と呼ばれる、機能的に便利なロ−プ
ちょうど、色分けされた箇所を下降器具が通過中。
『ユマ−リング・スタ−ト地点』から、約70m・通過・地点を上部から撮影
終了点・まじか
『渓谷内』での、複雑な地形と行動が不可能となる激流
を避ける為の、状況判断は『乾いたクライミング・ル−ト』
や過去から他のクライマ−に利用されて来た環境の『岩場』
での『活動・作業』よりも要求される技術レベルや対応方法
の複雑さは増大する傾向にある。

まず、『滝』の下降や緊急時の登り返しの労力や危険度は
水量や着地・着水ポィントの困難度と共に、既存の岩場で
明瞭なル−トが存在している、環境とは異なる。

降雨・状況よりも更に厳しい自然・障害が負傷者・救助を
必要とする側の人間に、絶えず負担を与えていて『低体温』
『激流抵抗』等の、悪条件は円滑な救助活動を阻害する。

渓谷内では『岩場の基本』降ろす事にだけ技術を集中する
訳には行かない、着水・箇所の危険を予測される場合や下降
するよりも上へ搬出した方が、次ぎの安全な移動に役立つと
判断出来る場合も、考慮するべきだ。
特に『林道や作業道』尾根からの搬出といった『渓流・渓谷』
特有の環境下では、単純に水流沿いに降ろすだけが得策と
言えない場合も多い。
カヤックとサ−フィン系では豪の者である岩本氏も
いきなりの実践体験の場が、ここでは恐怖感に硬直
プレシシャ−に襲われても、当然。垂直・空間に飛び出る
出だしの勇気は、さすがである。
念の為・サイドに私が同行して確保・サポ−トしている。
大滝での厳しいプログラムを終えて『笑顔』酷暑の日で゜ありました