ELDORADO(エルドラド)1999年・夏 |
取り付までのガレた細いルンゼを登りつめると広大な花崗岩の岩壁「エルドラド」取り付きに至る。氷河で磨かれた綺麗なスラブ壁が頭上に広がり、スタ−ト地点にはル−ト名称がペィント明記されている。 |
『エルドラド』に続く、美しい景観と植生を楽しめるトレッキング・トレ−ル。水量の多い時期だったのでトレ−ル途中の岩壁から落下する『滝』下を何度か渡って進む。この辺りにも、未開拓な岩場が数多く残っている。 |
先行するスイス人カップルを2P分、追い上げて核心部・手前から撮影する |
下部・壁は広大なスラブ壁の中のクラックやフレ−クを使った快適なフリ−クライミング。アンカ−・ポィントにはハンガ−ボルトが残置されているが ピッチの区切りを適当にクラックにセットしたカムで取るのも容易。 |
スラブ壁の中のフェ−スが、核心部。細かいホ−ルドから左に抜け出て先行者に追い付く。 |
後続のパ−トナ−を、レッジでスイス人と会話を楽しみながら確保する。 |
開拓者は、有名な兄弟で『エルドラド』の主要なル−トは殆ど全てが、この
兄弟により開拓されている。グレ−ドは、地元スイスでも少しばかり辛めだと評価されていて、ル−ト上の残置支点は非常に少ない。
このル−トの核心部にも、ボルトは少なく。欲しい場所には無いのが特色?
核心のポィントは、落ちない方が良い。
『インスボン』を思い出すような・・・意外と細かく、フットホ−ルドも高めのム−ブが続く。 フリ−クションは抜群なので、後続は快適に細かいホ−ルドを楽しめる。 |
長いル−トだが、快適にクライミングが続く。上部壁に入る。天気にも恵まれて、追い抜いて来たスイス人は中間・核心部の上のピッチから下降したので広大な岩壁に私達2人だけ。 |
クライミング終了後、エルドラド右端の岩場からクライミング・ダウンを開始して下降路に入り、氷河湖を眼下にスム−ズに下降を続ける。 途中、危ないクライムダウンが一箇所。岩小屋は近い。 |
『エルドラド』でのクライミングを終えて、下降路が取り付き・下のトレッキング・トレ−ルと交わる箇所より、少し上部に設置された石積み『快適なビバ−ク地』に利用できそうだ。。ここをベ−スに3本ほど、登りに来たいな・と考えた。水場も意外と近く、野生生物との出会いも楽しめる。氷河湖で釣りが、楽しめるか?不明。 飲料水は、一般トレッキング・コ−ス範囲で不自由なく汲めるので快適環境だろう。 基本的にエリア範囲での『焚き火』は、禁止されている。ビバ−クに関しての、特に厳しい制約は設けられていないが、キャンプ適地は岩場・周辺には少ない。 |
次ぎの再訪・機会には、このル−トを予定している |
制作進行中
2006/04/03 (月) 8:50:58
氷河湖を眼下に下降を続ける『一部・確保が必要』 |
エルドラド・他の氷河湖・周辺の岩場への起点となる『HOTEL』前にて |
湖面から取り付くル−トにて。アプロ−チは近くて便利 |
素晴らしいクライミング環境に恵まれた渓谷なので 少しばかり。アプロ−チが長い『エルドラドの岩場』で 他のクライマ−を見る事は少なく、広大な岩壁なので 他のル−トのクライマ−が、静寂な環境を楽しむ邪魔 と、なる事も殆ど無い。 |
80年代に体験した『韓国』の、スラブ壁を想い起こすような、かなりプロテクションが厳しいル−ト |
周辺には氷河が存在していて、標高も高い岩場環境なので降雨には注意が必要。急激に気温が下がり、岩壁が巨大な滝と化す危険性は、上部壁で最悪の状況に陥る恐れがあるので、真夏でも雨具・緊急セットは必携。 眼下の氷河からの流れで、形成されている人造湖からの 濃霧が岩壁を、覆うと下降路の確認も困難になりそうだ。 |
スイスのヨセミテとも称される『グリムゼル渓谷の岩場群』の、中でも最も奥部に位置していて、標高も高いので気象条件にも、注意が必要なエリアだが、氷河を見ながら眼下は青い人造湖という少しばかり変った環境でのフリ−クライミングは『ロング・ル−ト』で、素晴らしいクライミングが楽しめた。 岩場へのアプロ−チも、快適に整備されたトレ−ルで氷河を巡る一般トレッカ−にも充分に楽しめそうなコ−ス内容と、景観が満喫できそうだ。岩場は『エルドラド』までの、アプロ−チ途中にも幾つもの 岩壁が存在していて、ダム周辺にも手軽に取り付ける岩場が多い。 この周辺の岩場のスラブ壁は氷河で磨かれた、硬い花崗岩なので落石の危険も少なくて安定して いるように見えるが、アプロ−チ途中の岩場の中には、少し岩質が悪い場所もあった。 ル−ト数は、意外と多いが人気ル−トは定着しているようだ。80年代には独語圏のクライマ−には 充分な情報が、知られていてスイス国内は当然として、周辺諸国からクライマ−が訪れ出していた。 日本では、情報が少なく実際に『グリムゼル渓谷』でのクライミングを体験したと言うクライマ−の話題や報告を聞く事は、僅かだったがフランス・シャモニ−、ベルギ−等の近隣諸国に長期滞在していた日本人クライマ−の中には、この岩場の価値を体験から知る者も、僅かな人数だが存在していて記録を公表もしていた。時代的には『アメリカ』でのフリ−クライミングに、多くのクライマ−が興味を抱いていて、情報面でも欧州のフリ−クライミングが石灰岩へと移行していた時期でもあった、為にスイスの岩場に目を向ける、クライマ−は少なくて当然。 『シャモニ−やツエルマット』を目指す、夏の本格的なシ−ズン前や高山が空きの気配と悪天候で時間の、余裕や気晴らしに移動したくなった時に、この岩場群を思い出しで、登りに来るのには良いエリアだと私は思う。以前ならば『カランク』最近ならば『ビュ−クスやベルドン』そして、更に人気のあるエリアが一生かかっても廻り切れない欧州でも『グリムゼル』ならではの楽しさは、体験しに来る価値はあると思います。 |
スイスのヨセミテとも呼ばれる『グリムゼル渓谷』エルドラドの岩場など |
『エルドラド』への、出発地点となる氷河湖の『ダム』横に位置していて、アプロ−チは、いたって簡単。 『マレ−』ホテルから、ダム上を対岸に渡って『エルドラド』ラウティ−ル小屋に向う、快適な登山道を登る『マレ−』の岩壁を貫通した『トンネル』を抜けた箇所から、氷河湖に向ってラッペルで下りてから、岩場に取り付く。下降ポィントの選定は難しくは無いが、氷河湖の水量によっては取り付き位置が変化する。見かけよりスケ−ルが大きく、120m高距の快適なスラブ・ル−トが楽しめる。 |